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肌を気にする女性

今話題になっているヒルドイドは、本来は乾燥で悩むアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患を持っている方や血行障害などの患者さんに出される塗り薬です。
血行の促進や肌細胞を内側から修復する効能があるという事で、医療機関を受診した患者さんへ出されていたものでしたが、近年この薬を美容目的で購入する人が増えています。
一時期、健康保険の財団を圧迫する社会問題にもなりました。では、この薬はどんな人に処方されるものなのか、なぜ美容目的で使用してはいけないのでしょうか。今回はそのことに焦点を当て、正しい使い方から種類などを紹介します。

ヒルドイドって何に使うの?

最近よく聞くヒルドイドとはヘパリン類似物質というもので、主に保湿剤として使用します。赤ちゃんにも使用できることから、小児科でも希望があればもらうことが出来ます。主な効能は、外傷(打撲、ねん挫、挫傷)した後の腫脹や血腫、腱鞘炎や筋肉痛や関節炎。血栓性静脈炎や血行障害に基づく疼痛や炎症性疾患、凍瘡や非行性瘢痕、ケロイドの塗料や予防、進行性指掌角皮症、乳児期の筋性斜頸など皮膚の治療などに使用されます。

薬自体は1954年にマルホが凝血阻止血行促進剤として販売したのがきっかけで、1990年には皮脂欠乏症にも効果があるとして使用し、薬効分類を血行促進や皮膚保湿剤に変更して販売されています。副作用もあり、使用する事でかゆみや湿疹などのアレルギー症状が出たという報告もあります。そのため、出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病)などわずかな出血でも重大な副作用を引き起こす可能性がある場合、使用を避ける必要があります。
妊娠中または授乳中、その他の病院で現在薬を使用している人は薬の作用を強めるか弱めてしまう可能性もあるので、使用している薬がある場合は、必ず医師に相談をしたうえで処方してもらいましょう。

使用方法は1日1回もしくは数回を肌に直接塗るか、ガーゼに塗ってから皮膚に張り付けるという方法があります。患者さんによって使用方法や1日の使用回数は異なる為、必ず医師に指示された方法で使用しましょう。目の周りなどの皮膚の薄い場所や傷のある場所(潰瘍やびらん面)には塗らないように気を付けなければなりません。万が一誤って塗ってしまった場合は、医師もしくは薬剤師へすぐ相談してください。

また、塗り忘れたからと2回分を一度に塗らないようにし、正しく使用しましょう。特に空気が乾燥する秋から冬は肌の水分が抜けやすく乾燥しやすい時期になるため、乾燥が気になる場合は夜だけではなく朝起きた時にも肌に塗布し、日中乾燥が気になるときも肌に塗れば乾燥を防げます。

処方してもらう場合、自治体にもよりますが、お子様の場合医薬品も治療費も掛からず入手することができ、大人のは3割負担で購入できます。なかなか治らない乾燥肌やアトピーで悩んでいる方は一度皮膚科で処方してもらうと良いでしょう。

ヒルドイドは美容目的で使用可能!

ヒルドイドといえば保湿力が高く、インターネットのニュースやソーシャルメディアでも高級化粧品よりも保湿成分が多いということで世間の話題になったことがあります。
実際にインターネットのニュースを調べると、乳液やボディクリームとして使用している人や、手持ちの美容液と混ぜて使用している人がいました。また、産婦人科でも一時期は高級化粧品並みに保湿成分が入っていることから、患者さんに勧めていたほどです。保湿成分はヘパリン類似物質で、ヘパリンは体内でも存在します。

このヘパリンには保湿、血行促進、抗炎症作用の3つの働きがあり、特に乾燥肌に効果を発揮します。この3つの働きはお肌の新陳代謝を促してくれるため、市販の化粧品のようにその場しのぎの保湿とは違い、乾燥肌の根本的な解決にもつながると言われています。

そのため、市販の化粧品や高級化粧品よりも保湿力が高いと感じるのはこのヘパリン類似物質が入っているからこそ感じる効果ともいえるでしょう。ヘパリン類似物質はお肌の基礎細胞に働きかけて弱った細胞を修復し、内側から肌を治す効能があります。この薬は医療機関で取り扱っており、希望される場合は医師が処方してくれます。

特に秋冬は空気が乾燥する季節です。冷たい風の影響で体内の水分を奪われてしまいまうため、肌の乾燥が気になる女性は保湿成分の高いクリームなどをカバンに忍ばせている人も多いでしょう。
市販クリームよりも保湿効果が高いヒルドイドを持っている女性も多く、肌の乾燥が進行すると肌荒れや小じわの原因になるともいわれており、アンチエイジング目的で使用している人もいます。

自己負担で処方してもらっても数千円、数万円の高級美容クリームを購入するよりもかなりコスパも良く、子供の診察で処方してもらえば親子で一緒に使用することも可能です。柔らかなクリームで肌への伸びも良く、少量でも広い範囲に塗ることが可能です。美容を意識する女性にとっては注目の成分です。

クリームの場合チューブタイプとボトルタイプがあり、持ち歩くならチューブタイプ、自宅ならボトルタイプと使い分けをしている人もいます。どちらの大きさにするかは、医師に相談をしましょう。特に乾燥が気になる時期はボトルタイプの方がおすすめです。

ヒルドイドの処方で社会問題に!

実は処方が一時期社会問題になったことがあります。ソーシャルメディアなどでヒルドイドの口コミとして高級美容クリームよりも保湿力があるのに価格が安いというフレーズが広がってしまい、皮膚にコンプレックスを持つ多くの女性が医療機関に集中しました。安易に効果効能を誤解を与える形で謳ってしまったのです。

本来の使用目的は、外傷による血行障害やアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患をもっている患者さんの治療のための塗り薬です。打撲による外傷の治療やケガをした後のケロイドにならない用に予防するためのもので、健康保険適用になり、年齢に応じて1~3割負担で手に入れることが出来ます。

市販の薬は刺激が強く使えないという肌の弱い人や皮膚疾患や外傷などの治療に使用する患者さんにとって、必要不可欠な医薬品ともいえるこの塗り薬が、実は2年ほど前から美容目的で使用する女性が急増し大きな社会問題となりました。

その問題のきっかけとなったのはSNSなどのネットからの情報です。ヒルドイドの主成分はヘパリン類似物質という物質で、強い保湿力と血行促進、抗炎症作用の3つの効能がみとめられた塗り薬です。この効能から乾燥肌や年齢によるこじわを解消や美白美容液と使用すればシミやくすみの解消に効果大といったフレーズが流出し、多くの女性の目にとまってしまいました。

そのため、ヒルドイドを手に入れようと医療機関を受診し手に入れる女性が増え、その後も美容雑誌や美容サイトでも紹介されるほど噂が拡大してしまいました。本来ヒルドイドは疾患で悩む患者さんに処方されるもので、美容目的でこのヒルドイドを健康保険を使用して使うのは違法行為になります。

本来国民健康保険や社会保険料は病気、ケガ、出産や死亡を範囲としており、美容や予防で使用する事を認めていません。また本来医薬品は医師の診察を受け正しい使用方法を聞いたうえで使用するものです。中には組み合わせてはいけない薬もあったり、副作用もあるため、美容目的で使用するのは危険です。

ヒルドイドを処方してもいい症状も決まっており、加齢によるしわや乾燥は認められていません。しかしながら、美容目的での使用が全国でおよそ93億円になるともいわれ、健康保険財団に大きな影響を出しています。